「キャンプを始めたい」
そう思った方のほとんどが抱える悩みは
『必要な道具が分からない』
『キャンプマナーが不安』
『そもそもハマるか分からない』
この3つでしょう。
マナーに関しては消灯時間を守る・音楽や話し声の大きさに注意する・区画サイトなら他の利用者の区画に入らない・キャンプした痕跡を残さないを念頭に、あとは各キャンプ場ごとの決まりを守る。
それさえ出来ていればOKなので、特に難しく考えることはありません。
問題は残る2つ。
必要な道具が分からなくて揃えすぎる or 足りなすぎる、気合い入れて高い道具を揃えたけどキャンプは自分に合わなかったなんてことが、キャンプ界隈のあるあるです。
キャンプ道具はメルカリなどで捌けるので最初から高い道具を買った方がお得! という考え方もありますが、個人的には掛かる労力と損失分の採算が合わないのでおすすめしません。
なので今回は『ハマるか分からないキャンプ道具に数万円も使うのは恐い』という方に向けて、キャンプを始めるために最低限必要な道具を、僕が始めた頃の実体験からピックアップし、予算10,000万円以内で纏めたスターターセットを、デイ・宿泊それぞれのパターンで紹介します。
※実際に僕が使用した製品だけでなく、僕のこれまでの経験と購入した方のレビューを参考に選定した製品も含まれます。また今回は予算を抑えるため、道具を1番減らせる夏を想定。
キャンプを始めるために最低限必要な物【 デイキャンプ 】
デイキャンプから始める場合、まず寝袋が必要なくなるのでハードルはかなり下がります。
寝袋は収納が難しく嵩張るアイテムで、春・秋・冬となると最低でも4,000円〜のものが必要になってくるので値が張ります。
値が張るアイテムを1つ省略できた上で、デイキャンプで必要になる道具は
- テント
- ブルーシート
- マット
- ポケットストーブ
- メスティン
テント
テントはまず必須。
BBQ用にタープは持ってるという方でも、今回は「キャンプを始めたい」がテーマなのでテントを購入しましょう。
初めは簡素なものでOK。ここで購入するテントはキャンプの雰囲気を掴む・設営撤収に慣れるためのものなので、キャンプにハマらなくて捨ててしまうことになっても、あまり財布が傷まない格安テントを買います。
おすすめ格安テントはこちら。
僕が使ってた格安テントは品切れだったので、格安テントと言えばで1番有名どころをピックアップしました。
ブルーシート
テントの下に敷くグランドシートの役割を担います。
数回使用が想定のテントとはいえ、大事に使いたいですからね。それにグランドシートを使うことで、テント底に付く汚れを軽減できるので撤収作業が楽になります。
ご自宅にあればソレを使っていただくのがベスト。もし無ければ100均のものでOKです。
ブルーシートのリンクはこちら。
サイズが少し小さめですが、お試しなので割り切ります。
もし「お試しとはいえブルーシートはちょっと……」という方にはこちらがおすすめ。
マット
横になってくつろぎたい時、座って休みたい時に重宝します。
固い地面に座っているとお尻が冷えるし痛くなるしで、かなりの責め苦を味わうことに。僕も最初の数回はキャンプ場の地面や石に座っていたのですが、お尻が痛くなり立って座ってを繰り返す羽目になりました。
マットも100均に売っている550円のもので十分。今回Amazonで100均のものを見つけられなかったので、僕が現在も愛用しているマットを紹介します。
マットはこちら。
ポケットストーブ
これも100均(ダイソー)から出ている商品で、330円で購入できるポケットサイズのストーブです。
別売りの固形燃料(3個入り)と一緒に使うのですが、固形燃料は1個につき約15〜20分燃えてくれるので、お湯を沸かしたりするのに十分な性能を発揮してくれます。
キャンプ場でカップ麺、食べてみたくないですか?
メスティン
同じく100均(ダイソー)から770円で購入できる1.5合メスティン。
これに水を入れて上記のポケットストーブと組み合わせれば、キャンプ場でカップ麺が食べられます。もちろん他にもベーコンや卵を焼いたりと、簡単な調理もできますよ。
デイキャンプに必要な初期費用
マットやシートなど、100均のものでなく高い方を選択した場合でも、合計は6,677円。
テント以外を100均で統一するなら初期費用を4,331円に抑えられます。
キャンプを始めるために最低限必要な物【 宿泊 】
宿泊となると当然デイキャンプよりも必要な物が増えます。
宿泊するにはデイキャンプで必要な道具に加え
- 寝袋
- ライト
この2つが必要です。
寝袋
寝るためには必要ですよね。
「夏は夜も暑いから要らないでしょ」と思うかもしれませんが、キャンプ場は自然豊かな場所が多いので、標高が低い場所であっても冷え込むことがあります。
なので予防策も兼ねて、これまた100均から出ている1,100円の寝袋を持っていくことを強く推奨。
「さすがに100均のものだと不安」という方には、予算10,000円を超えてしまいますが、僕も最初に使っていたホークギア(5,000円)のこちらがおすすめ。
収納サイズが大きいし、-15℃対応を謳ってますが5℃でも寒いと感じるので冬以外の3シーズン推奨の商品ですが、コスパは良いです。暑ければ中に入らず掛け布団として使うこともできるので、予算に余裕があるのなら奮発する価値はあります。
ライト
場所にもよりますが、基本キャンプ場の夜は暗いです。
スマホのライトでは心許ないので、テントサイトにも置けるランタンタイプと、作業している手元を照らしたり炊事場やトイレに移動するとき用のヘッドライト。最低2つは用意しておきたいところ。
我らが100均(ダイソー)にはランタンタイプ550円、ヘッドライト110〜550円で置いてあるので、是非購入しましょう。
それぞれ乾電池を別に購入する必要がありますが、LEDなので火災のリスクは低く、ガス中毒にならないメリットがあります。光量も2つ使えば十分ですしね。
ランタンタイプはデザインが洒落ているので、おすすめです。
宿泊キャンプに必要な初期費用
デイキャンプに必要な道具に加えて、寝袋とライトが追加。
寝袋をホークギアにした場合の初期費用が〜12,777円。
寝袋を100均で揃えた場合の初期費用は〜8,877円。
以上の結果となりました!
キャンプといえば焚き火も楽しみたいところですが、焚き火台や焚き火シートも買うとかなり予算オーバーしてしまうし、今回の想定は夏キャンプなので、焚き火関連はお預け。
余裕があるなら買いたい、今後必要になるアイテム
ここからは予算10,000円を確実に超えてしまうものの、出来れば購入しておきたいアイテムのご紹介。
- チェア
- 毒虫対策
- ウォータータンク
順に説明していきます。
チェア
これがあるだけで快適度が段違いです。
ロースタイルの方も居るので一概には言えませんが、地面に敷いたマットから何度も立ち上がるのは結構大変。
そこにチェアを導入すれば、かなり楽。立ち上がり回数が多くなればなるほどその恩恵を感じることができます。
単純に背もたれが付いているものが多いのも魅力ですね。背もたれがあると身体が本当に楽ですから。

ただ↑のタイプは、個人的に正直微妙です。
Amazon等でも安価に販売されていて手が出しやすいのですが、実際に座ってみると肩甲骨や腿うらにフレームが当たって、結構気になります。
友人がBBQ用に買ったこのチェアに座らせてもらったおかげで、僕がこのタイプのチェアを買うことは今後ないでしょう。このタイプのチェアが好きな方がいたらごめんなさい。
チェアのおすすめはやはり、キャンプと言えばなあのスタイル。すっぽりとお尻が埋まるタイプがおすすめです。
比較的安価に買えるおすすめチェアはこちら。
僕が現在使っている3代目チェアはヘリノックスのチェアツーという製品。気になる方はこちらも検討してみてください。座り心地抜群ですよ。
毒虫対策
夏のキャンプといえばやはり毒虫が厄介。
ムカデなどは夜行性で、落ち葉が多く地面が湿気っている所にテントを設営しなければ、刺されることは滅多にありません。問題なのはあちこち飛び回るハチ。
ハチの種類と危険性・対策についてまとめた記事があるので、こちらをご確認ください。
対策記事にも挙げていますが、万が一刺されてしまった場合、まず患部を絞るように水で洗いましょう。
その後、効果を実感している方が多いポイズンリムーバーで毒をさらに抜き出し、抗炎症効果などがあるステロイド剤が入った軟膏を塗ります。
刺された場合の対策アイテムがあると、ハチを見かけた時の不安がかなり軽減できますよ。
ウォータータンク
少しの汚れを落とすため手を洗ったり、万がいち火が落ち葉などに引火した際に重宝します。
僕は現在持っていませんが、キャンプ場でウォータータンクを使用している方達を見ていて「便利そうだなぁ」と羨望の眼差しを向け続けています。
こればかりは試したことがないので「これがおすすめ!」と言えるものが無いのですが、あると絶対助かるアイテムなのは間違いありません。
毎回ちょっと水が欲しいと思うたび、離れた炊事場まで行くの本当に面倒くさい。
初心者キャンパーのよくある失敗【 筆者体験談 】
初めてキャンプをする時、いまだ体験したことのない非日常を前にあれもこれも何でも出来てしまいそうな気になりますよね。
僕も初キャンプの数日前から高揚が止まらず、テントをパッと設営し、枯れ木や落ち葉を集めファイアスターターで火を点け、缶コーヒーを片手に夕日を見ながら、焚き火で豪快に串焼き料理を満喫。
夜は満足感を抱いて眠り、爽やかな朝を迎える……そんな妄想をしていました。
出来ませんからね?
周りに経験者がいてノウハウを得られるなら変わると思いますが、僕には出来ませんでした。僕に出来たのは設営が簡単な格安テント(公園で3回練習した)をパッと組み立て、落ち葉や焚き付け用の枯れ木を集めるところまで。
実際にやってみるとファイアスターターで落ち葉に火は点かないし、自信のあった料理も焚き火の火力が安定しなくて狙った火入れができないし、そもそも火を起こせた時には火が沈んで暗くなってたので、夕日を見ながら缶コーヒー飲むヒマなんてありませんでした。
食材もお出掛けテンション + 足りなかったら困ると浅はかにも大量買いし、腹がはち切れそうに。
おまけに僕の初キャンプは11月末の冬。 -15℃対応表記の寝袋を過信して眠れない夜を過ごした。本気で死ぬかと思った。
僕が経験した失敗と対策はこれ!
- ファイヤスターターでの火起こしは難しい(着火剤とバーナー持ってけ!)
- 食材が余りかける(少し足りないかもくらいで丁度いい)
- 寝袋の対応温度表記を盲信する(盲信していいのはナンガなど有名メーカー)
- 焚き火で料理(火力が安定しているコンロ・ポケットストーブにしとけ!)
- 片付け時間の見積り(慣れてないうちは早めに撤収を開始するのが吉)
- 夏は暑いから標高の高いところへ(初心者は回避。近年は寒暖差がやばい)
僕の経験した失敗は調べてみると結構あるあるらしかったので、これからキャンプを始める方は要注意です。
特に火が点かないまま周りが暗くなっていく不安感と、全身震えながら朝を待つ恐怖感だけは体験して欲しくない。
初めは小さく【 デイキャンプのすすめ 】
キャンプにハマる人とハマらない人とが分かれるポイントの1つに、「撤収作業が思ったよりも大変」という事実があります。
行きはよいよい帰りは……ですね。
特にテントは片付けが大変で、慣れていないと設営時より時間が掛かってしまったなんて事もザラに起ります。
さらに宿泊キャンプとなれば必要な道具も増えるので、テントに加えて寝袋やマット等の撤収作業も必要になり、無事にキャンプを楽しく過ごせたのに「楽しかったけど片付けが面倒だから行きたくない」となってしまう方が多い印象。
そんな嫌気が差してしまうポイントを攻略するため、まずはデイキャンプがおすすめです。
僕は近所の公園でテントの撤収練習だけはしていたものの、それでも想定より撤収に時間が掛かってしまいました。
またキャンプシーズンと名高い夏も、今年(2025年)から玄人向けアクティビティーになりつつある気がする。日中は動けないほど暑いのに、夜はかなり冷える。この寒暖差は初心者が対応するにはあまりに過酷です。
キャンプにハマるか分からない・キャンプの流れを掴めていない内は、デイキャンプで様子見という選択肢も検討してみてください。
まとめ
これからキャンプを始めたい方におすすめのスターターセット、デイキャンプの勧めでした。
キャンプを始めるのに最低限必要な道具は
- テント
- ブルーシート
- マット
- ポケットストーブ
- メスティン
必要な予算は4,331〜6,677円。
宿泊を検討する場合は上記のアイテムに加えて寝袋・ライトを用意して、必要な予算は13,000円以内で揃えることができますね。
これらのスターターセットで新たにキャンプにハマる同志ができることを願っています。
それでは皆さん、マナーを守って楽しくキャンプを満喫しましょう。
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