胡椒餅(フージャオピン)は黒胡椒がピリリと効いてジューシーな、台湾の定番B級グルメ。
元は中国福建省で親しまれていた葱肉餅(チョンロウビン)が発祥とされている。
以前から食べてみたいと思いつつ、私が住んでいる地域では屋台はおろかスーパーの冷凍食品コーナーでも見かけることがない。通販という手もあったがなにか違う気がしたので、思い切って作ることにした。
色々でてきたレシピの中から、今回は『食戟のソーマ』という漫画のレシピを参考にしている。
生地さえ捏ねれば8割方おわり
材料
- 薄力粉 110g
- 強力粉 100g
- 砂糖 大さじ1
- ごま油 大さじ1
- 塩 小さじ1/4
- ぬるま湯 130ml
- ドライイースト 小さじ1.5
ドライイーストはぬるま湯に混ぜ溶かしておくと均一に広がる。薄力粉は少し多めにしておくことで手にべっとりと付きにくくなり、捏ねる作業が格段にしやすくなる。
さらに捏ねても良かったが、この状態からでも美味しい生地ができるので問題ない。
画像のように丸く整えたら、オーブンレンジの発酵機能を使って40℃・35分で生地を一次発酵させる。オーブンレンジまたは発酵機能がない場合は暖かい場所で1時間半〜2時間おくか、発酵不要と書かれたドライイーストを使おう。
一次発酵を終えた生地がこちら。
かなり膨らんでいる。
最初にもう少し捏ねていれば、この時点で既に美味しそうな生地を拝むことができる。
生地を一次発酵させている間に肉ダネの用意
生地の一次発酵には40℃で35分と、かなりの時間を要する。
この空き時間は有効l利用しよう。胡椒餅のメイン・肉ダネの用意だ。
材料
- 豚こま切れ 250g
- 酒 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- ごま油 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1/2
- 五香粉 小さじ1/4
- ネギ 適量(※肉ダネには混ぜない)
豚こま切れをさらに食べやすくカットして、各調味料と混ぜ込むだけ。簡単すぎる。
カットしたネギは一緒に混ぜ込んでもかまわないが、ネギの風味をしっかり効かせたい場合には別皿にとっておこう。
五香粉はスーパーのスパイス売り場で手に入るが、もし無かった場合はお好みのスパイスを5種類くみ合わせても良い。ただその5種の中に、八角と花椒はぜひ入れてほしい。この2つが全力で『あ、台湾料理っぽい』を演出してくれる。
あと肉の種類についても言わせてほしい。この記事では豚こま切れで紹介しているが、肉は豚こま切れよりも豚バラを使用した方が、肉汁や甘味がさらにでて美味しくなった。作ってみようと思ってくれた人には豚バラを全力でオススメしたい。
肉ダネを生地に包み二次発酵
一次発酵を済ませた生地を5〜8等分し、肉ダネを包む。
大きく食べ応え抜群な胡椒餅が食べたいなら、5等分がオススメだ。
生地に対して肉ダネの量が多く見えるかもしれないが、生地は想像の3倍は伸びるので問題ない。
実際にやってみて私も驚いたのだが、「絶対に無理やろ」と思ったこの状態から–−–
こうなる。
どうしても破れるようなら、苦渋の決断になるが肉ダネを減らそう。
さて、ここまでくれば完成までの工程はわずかだ。肉ダネを包み丸く整形したら、オーブンレンジ40℃で20分、二次発酵させる。発酵させたあと生地表面に卵黄を塗り、胡麻で飾り付け。
この状態まできたら、いよいよ最後の工程だ。
180℃に予熱したオーブンで25分、じっくりと焼き上げる。これで胡椒餅は完成。お疲れ様です。
発酵・焼き時間がかかるだけで、工程はとてもシンプル
完成した胡椒餅がこちら。
とても肉肉しいジューシーな仕上がりに。
齧り付いた途端、飛び出す肉汁で口を火傷しそうになった(写真は細切れ肉なのでそこまで肉汁は出ないが……)。
さらに肉汁の洪水を味わいたい人はひき肉を使うといいが、私はこれぐらいの肉肉しさが最高に美味しいと考えるので、豚バラ肉を大きめにカットして作ってもらいたい。
『生地をイチから作る』ことが高いハードルに感じられて手を出せずにいたが、実際にやってみると簡単だった。まさに案ずるより産むが易しだ。今回の胡椒餅を皮切りに、他の難しそうな料理にもチャレンジしてみよう。
それではまた。
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