キャンプで腕によりをかけた料理、ロマンがあります。映えます。
しかしやってみると分かりますが、屋外調理ってかなり難しい。
初めは焚き火料理に挑戦したものの、火力が安定せず鍋もススまみれ。最後に使ったのがいつか思い出せないカセットコンロは、強風が吹くと火が消えてしまう。
これらの悩みを解決してくれるのが、イワタニさんが出しているアウトドア仕様のカセットコンロ『タフまる』です。
タフまるを使ってみて感じたタフまるの良い点・悪い点をご紹介します。
商品概要
僕が購入したのはタフまるXGといって、従来タフまるの進化版。
従来のタフまると商品スペックを比べてみましょう。
グレード | タフまるXG | タフまる(従来) |
価格 | ¥11,990 | ¥11,000 |
最大発熱量 | 3.4kW (2,900kcal/h) | 3.3kW (2,800kcal/h) |
使用可能な鍋サイズ | 鍋底:直径24㎝まで (小さい鍋は鍋底6㎝以上) | 鍋底:直径24㎝まで (小さい鍋は鍋底16㎝以上) |
重量 | 本体:約2.2kg ケース込み:約3.3kg | 本体:約2.4kg ケース込み:3.5kg |
耐荷重 | 20kg | 20kg |
サイズ(幅×奥×高) | 本体:341×283×129mm ケース:376×341×136mm | 本体:341×283×129mm ケース:376×341×136mm |
カラー | 本体:マットブラック ケース:ブラック | 本体:ブラック・オリーブ ケース:ブラック・カーキ |
耐荷重やサイズを除き、ほぼ全ての項目でグレードアップされています。その代わり価格は少し上がりました。
使用できるガス缶はタフまると同じイワタニ製品推奨ですが、僕はSOTOのガス缶を使用しています。SOTOでも問題なく使えるので寒冷地での使用が多い方はSOTOがおすすめ。ただし自己責任になります。
使用可能な鍋サイズの違いは、従来のタフまるとXGの五徳形状に秘密があります。その点も含め、次はタフまる(XG)を使って感じた良い点を挙げていきましょう。
タフまるの良い点
僕が実際に使って感じた、タフまるの良い点をご紹介します。
1番はやはりアウトドア仕様の頑丈さですが、他にも素晴らしい点が。購入予定の人の参考になり、すでに持っている人から共感をいただけると幸いです。
アウトドア仕様の頑丈さ
タフまるはアウトドアでの使用を想定されているため、他メーカーのコンロと比べ頑丈な作りになっています。
耐荷重は20kgあり、大抵の鍋が置けてしまう。公式や他ブログではダッチオーブンを載せて調理することも可能とされているから、相当です。
熱に強く頑強なアルミダイカスト製のスタンドは、高さがしっかり設けられているため、テーブルや地面に輻射熱が届きづらい設計。
頑丈さと細部にまで届く気遣いが、まさにアウトドアコンロの王者に相応しい貫禄を感じさせます。
安定した五徳(従来とXGの変更点)
従来のタフまるもXGも高い安定性を誇る五徳ですが、形状が変わったことで対応できる鍋のサイズも変わりました。


左がXG、右が従来のタフまる。
XGは名前に由来するのか五徳がX型に、従来型の五徳はごく一般的なもの。
この形状差により、従来型では社外品の網や五徳を追加しなければ使えなかった小さい鍋やクッカーが、そのまま使えるようになりました。
網類も本体と一緒にケース収納できるとはいえ、設置したり取ったりは面倒。その手間を無くすことができるのは、大変ありがたいです。
二重風防・多孔式バーナーによる安定火力
カセットコンロはもちろん、シングルガスバーナーなど、とにかく火器類を外で使うのは気を使います。
火事の危険性もそうですが、何といっても風の対策に神経を使うことが多いでしょう。
キャンプ場は山の上や山間部にあることも珍しくなく、市街に比べると強風になりやすい傾向があります。火力の安定しないカセットコンロや、バーナー部分が剥き出しのモノだと、その風で火が消えてしまうことも。
それを防ぐために風防を別で用意する必要があったのですが、タフまるには不要。
タフまるは外側と内側で2ヶ所に風防がある上、多孔式バーナーによって一部分の火が消えてもすぐにリカバーされます。
並大抵の風なら多少弱まることはあっても、火が消えることはありません。

さらにこの風防は、外周部の穴から燃焼に必要な空気だけを中に取り入れる設計なので、防御と燃焼補助、2つの役割を担っている優れもの。
イワタニさん、設計に無駄がありません。
デザインが刺さる
機能を追求したからこそのカッコよさがある。
タフまるはXGのマットブラック、従来型のブラック・オリーブの3色展開されていますが、どれもがカッコいいの一言に尽きます。
ともすれば無骨とも言える実用性重視のデザインは、むしろ「これがアウトドア仕様だ」と胸を張っているよう。
機能美ってタフまるのような商品に使う言葉なんでしょうね。
手入れがしやすい
カセットコンロを使うにあたり、憂鬱になりがちな片づけ。
手入れしにくいモノが多く、かといって手入れしないと錆びたり染みたり散々なことに。
タフまるはそんな憂鬱ポイントも軽減してくれています。
風防・五徳、もちろん外して洗うことが可能。焼き肉など油ハネする料理をしたあと、コンロとかめっちゃ綺麗にしておきたいですよね。タフまるは家庭用コンロ同様、しっかり綺麗にできちゃいます。

五徳を留めるピンを取り付けるときは、土台の鋭利な部分で怪我しないよう注意が必要です。

料理が広がる専用アクセサリー(別売り)
イワタニさんからアクセサリーも出ていて、料理の幅を広げることが可能。






左上から順に『焼き肉プレート』『焼き肉グリル』『ホットサンドグリル』『網焼きプレート』『鉄板焼きプレート』『たこ焼きプレート』です。
どれも純正アクセサリーだけあってタフまると相性抜群で、後述する五徳のデメリットを解消。しっかりと固定できるので、熱々の鉄板が落下する心配がありません。
ちなみに僕が気になっているのは焼き肉グリル。部分的にメイラードさせた肉を頬張りたい。
タフまるの悪い点
どんな商品も良い点があれば悪い点もある。
それはタフまるも例外ではありませんが、特に欠点らしい欠点はないので、強いて挙げる悪い点をご紹介。
重い(タフネスの代償)
他メーカーのカセットコンロと比べると、頑丈な作りになっている分やはり重さがあります。
XGに従来型、どちらもケース込みで3kg超え。可能な限り車で運びたい重さですね。
僕個人としては手にズシっとくる無骨なギアは大好物なので、その重さも含めてタフまるのカッコいい点だと思っています。
五徳に合わない鍋やグリルは滑る
タフまるの五徳は、XG・従来型どちらも四隅が一段高くなっていて、その内に嵌まらない鍋を使うと五徳がホールドできず、ツルツルと滑ってしまいます。

しっかり内に嵌れば『面』で支えられるのですが、嵌まらなければ四隅の『点』で支えることになるので、起こるべくして起こる現象。
僕の愛用しているマルチドグリルもタフまるの五徳サイズに合わず、あまりに滑るのでやむなく焚き火グローブでグリルを掴みながら料理しました。
もし愛用している鍋やフライパンが合わず、それでも使いたいって人は、従来型のように網など別で用意する必要があります。
タフまるが向いている人・向いていない人
タフまるが向いている人
- 外でも安定火力で料理したい
- 映えるコンロを探している
- 車移動でサイズや重量は気にしない
- 使用後の手入れもちゃんとしたい
- 野外料理こそ生き甲斐
タフまるが向いていない人
- 所有しているコンロに不満がない
- サイズや重量が気になる
- 外では料理しない
こんな感じになりました。
タフまるは屋内使用もできますが、テーブルに乗せると高さが出ます。
人によっては使いづらいので、屋内でしか使わないって方にはあまり向きません。
サイズ・重量がネックならJr.(ジュニア)の選択肢も
ソロキャンプや少人数用の『タフまる』コンパクトver。
XGとの違いは下記の通り。
グレード | タフまるJr. | タフまるXG |
価格 | ¥10,978 | ¥11,990 |
最大発熱量 | 2.3kW(2,000kcal/h) | 3.4kW (2,900kcal/h) |
使用可能な鍋サイズ | 鍋上部の直径は20㎝まで (小鍋は鍋底が11cm以上) | 鍋底:直径24㎝まで (小鍋は、鍋底6㎝以上) |
重量 | 約1.6kg | 本体:約2.2kg ケース込み:約3.3kg |
耐荷重 | 10kg | 20kg |
サイズ(幅×奥×高) | 本体 : 286×193×122mm ケース : 320×252×135mm | 本体:341×283×129mm ケース:376×341×136mm |
カラー | 本体:ブラック・オリーブ ケース:ブラック・カーキ | 本体:マットブラック ケース:ブラック |

全体的なサイズはXGの約60%ほどに縮小され、それでいて最大火力はXGの約71%ほど。
二重風防や取り外し可能な五徳など、便利な機能はそのまま。使用可能な鍋サイズが少しネックになるくらいでしょう。
僕は今のところジュニアの購入予定はありませんが、今後、移動手段が車から変われば買う可能性が高いです。
まとめ
アウトドアで使うカセットコンロを探しているなら、イワタニさんの『タフまる』シリーズは如何でしょうか?
風に強くて火力が安定し、重たいダッチオーブンでの調理も可能なタフネスコンロです。
タフまるで美味しそうな野外料理、作っちゃいましょう。
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従来型タフまる(標準サイズでオリーブカラーが欲しい人)
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